フロントブレーキによりフロントに充分荷重が移り、
リヤタイヤにバックトルクが掛かる瞬間、ややリーンを素早くし、クラッチをつなぐ速度も速めて急速にグリップを失わせ、下半身特に尻で傾いたシートを外に押しやり、それに同調するように上半身も内側に倒れ、リヤタイヤを外に押しやる。
素早いリーンにシフトダウンが間に合わず、リヤブレークのきっかけがリヤブレーキになることもある。
これが、振り出すドリフト。「横ドリ」(一連の動作でタイヤの横滑りを増長させている。
エディー・シールは、ドリフトは向きを変えるのではなく、ラインをインにキープするのに有効だと言っている。

この状態で、リヤホイールがロックすると非常に危険なので、最大スライドアングル時にバックトルクをかけるメインは半クラッチによるエンジンブレーキ成分とする。リヤブレーキはサブ。
オーバースピードやスライドアングル過大に陥っても、リヤブレーキの掛けすぎによるロックだけは避けなければいけない。
一方、高速コーナーなどそれほど一気に方向転換する必要のない場合、また、ミューの低い路面(ダートセクションの出入り口や雨天)では、バックトルクによる縦すべり、いわゆるハーフロックなのだが、ボディーアクションやクラッチ/ブレーキ操作を横Gをどちらかというと減衰させる方向に働かせ、前輪の軌跡の若干外側を後輪が通る状態を作るとグリップ走行より限界が高い。(というか、限界はすでに超えている)
これが、引きずるドリフト。「縦ドリ」
※雨天では、充分にフロントに荷重できない時、晴天と同じ感覚でクラッチをつなぐと、リヤの荷重が大きい分思いのほかリヤホイールが回転しているのでオーバーレブする危険性がある。
リヤブレーキで回転を制御するか、細心のクラッチ操作が必要だ。
ドリフトで進入する場合、自由度がかなり高く、オーバースピードに陥った場合でも、アプローチリーンアングルでスライド状態のままフロントブレーキを長めに掛ける、スライドアングルを多めにとる等で安全にスローダウンできるので、その後のラインの修正値を予測できれば今までにないラインとタイミングでパッシングできる。
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